07721 ナミビアで足跡を読むテンギョウ・クラさんをSigma BFで撮影したらFoveon談義
No. 07721, by shio / 塩澤一洋 https://flic.kr/p/2reKSwA https://live.staticflickr.com/65535/54633285982_fbc9f46c4a_3k.jpg
「あなた、足跡見なさいよ」
テンギョー・クラさんがナミビアの原野で現地の方々からいただいて衝撃を受けた一言。 このエピソードを聞けたことが、このトークショウに行った最大の収穫。
人間性を失った都会人の生活に疑問を投げかける言葉です。
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成蹊大学文学部芸術文化行政コースの学生たちが企画したアートプロジェクトのトークショウ。友政麻理子さんとテンギョウ・クラさんとが学生たちと対話しました。
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世界を旅する「Vagabond」であるテンギョウさんがナミビアの原野で夜中、テントから出て用をたしたあと、真っ暗で、自分のテントの位置がわかなくなり、ハイエナの鳴き声などが聞こえて死を覚悟したことを翌日、現地の人に話したところ、言われた一言。「あなた、足跡見なさいよ」 現地の人々はみんな足跡を見て生活しているとのこと。誰が来たか、誰が通ったか、誰と誰とが一緒にいたのか。すべて足跡で把握している。誰の足跡か、みんなわかる。自分の足跡も見る。
だから元来た道を辿るのも足跡。テントに戻るのも足跡。もちろんどんな動物がいるのかを把握するのも足跡。
そのくらい人の生活において足跡が大切。
裸足でも履き物を履いていても同じ。
どこかに通じてる大道を僕は歩いてゐるのぢやない
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出來る
道は僕のふみしだいて來た足あとだ
〈後略〉
そう、足あとで道ができる。友政麻理子さんのお話のテーマは道でした。
アスファルトには足跡が残らない。都会で暮らしている我々は、そういう人間本来の暮らし方を忘れてしまっている。本来、裸足なら足裏の皮膚を通して微生物が行き来するし、アースされて静電気が身体から地面に逃げるから体内の炎症が抑制される。
足跡が残る生活。
足跡を見る生活。
地球に直接立つ生活。
素晴らしい。
トークショウでは、もしアスファルトを剥がしたら、という研究的な発言も出されました。確かに東京のアスファルトを剥がしたら、気温が下がりそう。もちろん現代においてはアスファルトを必要としている人もいるから思考実験だけれど、アスファルトで失った人間性を取り戻す習慣を生活に取り入れる方策は検討に値する。裸足で土の公園を歩くのも一興。
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トークショウが終わった後、前方に行ってテンギョウさんにご挨拶。30分話しました。歩き方とか足の使い方など、shio.iconからもお伝え。特にshio.iconが履いているワラーチ (huaraches)については、テンギョウさんが履いていらしたビーチサンダルとの本質的な相違について言及しました。 別れ際に「写してもいいですか?」とお願いして快諾いただき彼を撮影したのが冒頭の1枚。その瞬間、shio.iconのSigma BFを見てテンギョウさんが「Sigmaじゃないですか!!!!」とおっしゃる。 そこからまた20分、語り合いました。
彼はSIGMA DP1 Merrill、DP2 Merrillを愛用していらっしゃるとのこと。何台も壊れて、何台も中古で購入して使い続けているそうです。Foveonセンサーのあの描写は他では得られない。Quattroも試したけど、やはりMerrillがいい。あの色彩、あの解像度はMerrillでしか得られない。熱く語ってくださいました。すべてshio.iconも同感です。 思わぬところでFoveon人類に巡り合って、お互い感動のhug。
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